溶接作業の健康診断と”溶接ヒューム”対策をご紹介!
金属アーク溶接等で発生する”溶接ヒューム”は、人体に悪影響をもたらすリスクが高いと判断されたことから令和3年4月より、『特定化学物質障害予防規則(特化則)』が適応されました。
溶接作業者の健康や作業環境改善のために、企業は様々な対応が必要になりました。
今回は、その1つである『特殊健康診断』についてまとめております。
・溶接作業の健康リスク
・溶接作業者の『特殊健康診断』
また、溶接ヒューム対策におすすめの装置もご紹介しています!ぜひ、参考にしてみてください。
“溶接ヒューム”が追加された特定化学物質とは?
『特定化学物質』は、化学物質のうち、特に人間の健康や環境に対するリスクが高いとされ、管理や規制が必要な物質を指します。
厚生労働省の資料によると、特定化学物質は大きく3つに分類されているようです。
第1類物質:ジクロルベンジジン、ジアニジンなど
がん等の慢性・遅発性障害を引き起こし、特に有害性が高い物質。
第2類物質:ホルムアルデヒド、水銀など
がん等の慢性・遅発性障害を引き起こす物質。
第3類物質:アンモニア、一酸化炭素など
大量漏洩により急性中毒を引き起こす物質。
上記のように、特定化学物質は、人間の健康に重大な危険をもたらします。その中で、溶接ヒュームは、第2類物質に位置づけられており、深刻な健康リスクをもたらす可能性があります。
溶接作業による健康障害例
溶接作業による健康障害の主な原因として、溶接ヒュームのばく露が挙げられます。
金属アーク溶接などで発生する溶接ヒュームに長期間ばく露されることは、じん肺や神経障害などの健康障害を引き起こす可能性があります。
また、これらのヒュームには発がん性があることも確認されており、肺がんなどのリスクもあります。
効果的な治療法がなく、完治しない病気も存在します。
参照:厚生労働省 福岡労働局 ホームページ
溶接作業者の『特殊健康診断』の内容
上記のような健康リスクもあり、厚生労働省は、『特定化学物質障害予防規則(特化則)』を改正し、溶接ヒュームを特定化学物質に追加し、健康障害防止措置を義務付けました。
その1つである、『特殊健康診断』の内容をまとめてみました。
※参照資料:厚生労働省
1次検査:特定化学物質に関わる全員に対して実施
① | 業務の経歴調査 |
➁ | 作業条件の簡易検査 |
③ | 溶接ヒュームによる呼吸器、精神・神経症状の既住歴の有無の検査 |
④ | 呼吸器・精神・神経症状の有無の検査 |
⑤ | 握力の測定 |
2次検査:1次検査の結果、医師に必要と認められた場合に実施
① | 作業条件の調査 |
➁ | 呼吸器に関する他覚症状等がある場合における胸部理学的検査等 |
③ | パーキンソン症候群様症状の関する神経学的検査 |
④ | 医師が必要と認める場合は、尿中又は血液中のマンガン量の測定 |
また、上記とは別に『じん肺健康診断』も行う必要があります。
特殊健康診断の項目には、溶接作業者の健康状態だけでなく、作業条件の調査も含まれており、作業現場の改善も必要です。
溶接作業者の作業環境を良くするためにも、溶接ヒュームのばく露対策が必要です。
”溶接ヒューム”を吸引捕集する装置ヒュームコレクター
溶接ヒュームから作業者を守る上で有効な手段の1つがヒュームコレクターの導入です。
溶接ヒュームを吸引するだけでなく、捕集するための装置なので、ヒュームを蔓延させるリスクも軽減できます。
もちろん、ヒュームコレクターだけで全ては解決しません。防護マスクや換気装置なども組み合わせることで周囲で働く人々の安全と健康、そして作業環境をきれいに保つ効果を期待することができます。
現場で使いやすい!ONIKAZEのタテ型ヒュームコレクター
ヒュームコレクターを選ぶ際のポイントは、“しっかりと使うことができるか” が大切です。
毎日行う作業だからこそ、手の届く範囲に道具を置くことができる、作業後の疲れているときでも簡単に移動できる、などの小さな気遣いの積み重ねが大事になってきます。
赤松電機製作所が展開する『オニカゼ ヒュームスモーカー』は、その小さな気遣いの積み重ねを大切にすることをコンセプトに長くしっかり使っていただくためのこだわりを込めた設計です。
まとめ
今回は、溶接作業の健康診断と溶接ヒューム対策の1つであるヒュームコレクターについてご紹介しました!
特殊健康診断を行い、労働者の健康管理を行いつつ、ヒュームコレクターを含めた溶接ヒューム対策を行うことが必要です。
赤松電機製作所が展開するONIKAZE『ヒュームスモーカー』は、その小さな気遣いの積み重ねを大切にすることをコンセプトに長くしっかり使っていただくためのこだわりを込めた設計です。
気になられた方は、以下のページからぜひお問合せください!